総会レポート

有壬会東京支部連合会・第71回文月会

2020年1月に開かれました、有壬会東京支部・文月会合同総会を最後に、現地開催ができませんでしたが、今回3年ぶりに開催にこぎつけました。総会担当支部長の望月先生のご挨拶の後、文月会会長の小松先生より、これまでの開催を延期してきた経緯について、コロナ禍のこの3年間幹事会はZOOMで開催してきたため、今回も場合によってはWeb開催も模索していた旨の説明がありました。また学士会会長の藤井幸彦先生も新潟より駆けつけてくださり、学士会の現状、今後の活動予定、振興会への寄付の依頼などをされました。続いて元文月会会長・現学士会副会長の吉井先生より、文月会の発展に尽力された、故村上敏夫、吉住五郎両先生の本会に対する貢献のエピソードが披露され、その後会員一同で黙祷を捧げました。引き続き、特別講演に移り、講演1では、東京医科大学睡眠学講座教授の中山秀章先生(DH02)より「睡眠医療と睡眠時無呼吸」についてご講演いただきました。睡眠障害をきたす原因は多彩であり、従来はその原因に応じた診療科が治療を担当していたが、多くの睡眠障害は原因がオーバーラップしており、包括的に治療する必要が叫ばれるようになったという歴史的経緯をお話しいただきました。その後、先生が特に力を入れて研究されている睡眠時無呼吸についての最新の治療法、デバイス、そして研究についてご紹介いただきました。高齢者の約4分の1が睡眠障害をきたしているという調査結果からも会員の何名かからは自分の症状と先生の紹介された治療法の効果についての質問などがなされました。講演2ではSyneosHealthのMedical Directorである林光弘先生(DH04)より「がん領域の国際共同治験におけるCROの役割と日本の位置づけ」というテーマでお話しいただきました。CROの意味、国際共同治験が行われる場合のオペレーションの実際、他国に比較しての日本の治験の特徴と問題点、日本の創薬の未来についてお話いただきました。多くの治験を経験された先生方からは、外資系CROが日本の治験業務を担うメリットについてや、日本の創薬のカギがベンチャーであるべき理由などについての質問がなされました。その後、会場を移して、懇親会が行われました。未だ、会食規制のある施設の先生も多く、参加者は22名とやや寂しい会となりましたが、参加者は久しぶりの対面での会話を楽しみつつ夜は更けてゆきました。

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